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PROFILE4. ベニスからギリシャへ
今回のギリシャは全くの予定外のコースだった
イタリアで遊んでベニスで迷って・・・ギリシャにでも行ってみようか〜な〜
それでも歴史を遡るには丁度良いか〜なんて簡単に思って
（文明の流れはエジプトからギリシャ・ローマを経てヨーロッパ・アメリカに
伝わった と言われている）
１度目は空路トランジットの繰り返しの末ギリシャに入り
２度目はエジプトから文明の流れに沿って・・・
3度目はイタリア側から文明の流れに逆らっての入国だ、旧オリエント急行で
当時38時間の予定だった・・・のはずだったのに〜〜
ユーレイルパスを持っていたが 旧称 ユーゴスラビア連邦共和国だけは使用出来ない
長距離なのでイタリアの国境からギリシャの入り口まで一等のコンパートメント
乗車券を購入した
-----余談だが-----
ユーレイルパスで旅をする人の間で夜行列車をユーレイルホテルと呼ぶようだ
一等のコンパートメントは座席を前に引き出すことによってリクライニング付き
枕付きのベットになるのである 利用しない手はないだろう
目的地にとんでもない時間に着くより、気ままに乗り放題出来るので、気に入った
ところで途中下車も良いしオーバーランして散歩の後で戻ってくるのも良いだろう
ホテル代を浮かす為に若者達は夜行列車で移動し、目的地に朝到着し観光を楽しむ
この様な旅を当然僕も色々な国で経験したのだった
ヨーロッパでは日本の様に駅弁は売っていない、ホームに出る為の改札もない
日本であるような過剰なアナウンスは殆ど無い“危険です、白線まで下がって”
などと言う事もない、出発時刻の案内もないし到着の案内もないので自分で気を
付けるように・・・いつの間にかスーッと列車は動き出している
目的のアテネ着は予定を遙かにオーバーして48時間掛かったのだった
理由は・・・・・
イタリアの国境を出た列車は国境で検察官の検問を受けることになる
乗客一人に対して数人の検察官があたかも時間差攻撃のように3〜4回の
調べが続くのであった「日本人はいいな〜」と同室したユーゴの身なり正しき
紳士に言われたものだったバックパッカー姿の僕より遙かに身なりも綺麗だった
紳士が降りて次に乗り込んできたのは・・・
イタリアで買い物でもしたのだろうか、一家揃っての旅なのか・・・
「ジーパンを預かってくれ、リュックの中にしまってくれ」流石に僕もリュックを
開けることはしないでリュックの上に置いて置いた
彼らは上着の下に更に一枚という風に何枚も重ね着をしているようだった
下着も然り・・・申告以外の物はどうも没収されるようだ
今はそんな事はないと思うが・・・・
勿論所持金も調べられていた、逆らおうものなら深夜にも拘わらず列車から
強制的に降ろされてしまうようだった
あのジーパンは・・？ 僕のです 全く見むきもしないまま OK・・・
次の検査は僕と思いパスポートを出して用意をすると赤い色を見た途端
良いよ！とばかり手を振って見ようともしない、記念のスタンプを要求すると
さも邪魔くさそうに・・・ 「日本人はいいな〜」が実感出来た・・・
不振な乗客がいようものなら一旦全員を通路に出し椅子を持ち上げたり
壁に取り付けてある鏡、絵などを剥がしてまで調べるようだった
当然 今はそんな事はないと思うが・・・・
次の乗客・・・ベオグラードまでの3人ずれの男・・・
とても賑やかに、通じないながらも楽しかった
どうしても理解出来なかった単語の発音ユーゴ式に正確に教えて貰った
彼らの食事時間、パンを食べ、トリの足をかぶりつき水を飲んで・・・
その後がいけませんね〜やおら走っている列車の窓から水を振りまき食べた残りの
骨をまき散らすではないか・・・当然後ろの窓から文句が飛んでくる・・・
当のまき散らしたご本人は「知らないよきっと前のほうだろう〜」なんて
至って素知らぬ顔で・・・そんなの有りなの〜〜〜
今もそうやってるのだろうか・・・？
いよいよギリシャ入国・・・
少し手前でいかにも〜〜と言う風体の男女が数名・・どうも切符は一人しか
持っていないようだ、しきりと僕のリュックの中に食べ物はないのか？と
当然ながら何もないよ・・・と、身振り手振りで
彼ら彼女らの汚いこと、足を投げ出しコンパートメントの中は・・・・
全く英語の理解出来ないことを良いことに、ギリシャ側の検察官に一寸ばかり
苦情を・・・そのまま行ってしまった検察官は一時して戻ってきたと思ったら
彼ら彼女らに何事か話しいきなり外に連れだしドアを閉めカーテンを引きながら
僕にウインク・・・
ウインク・・・＝まるで此で良いのか？と言わんばかりに・・・
（この検察官は髪と瞳の黒いギリシャ女性だったことは言うまでもないが・・・）
多分言いつけたと思われないように配慮してくれてのことと思った
アテネの宿だが・・・
フロントで70円だと告げられ言われるままに上にあがると其処は屋上・・・
ウムム・・・何と先客が皆こちらを向いてニンマリしているではないか
此処はギリシャ夏の暑さひときわだろうに・・・
木陰は皆占領されていて炎天下のみ空いているではないか
そうなのです・・ベットとは名ばかりの日本で言うところの、海水浴場に有るような
折り畳み式の椅子ならぬベットなのだ・・・48時間の旅で疲れた身体には チト
可愛そうだろう〜他を当たることにして“又後で〜〜”と
その日のホテルはバストイレ、朝食付きで600円 とても素敵はホテルだった
その時のレート（1984年）の100ギリシャドラクマの新札が今も此処に・・
約1000円だったのが今では100円になってしまった・・・なんと〜〜
**** 以下続く **** 2004・1・14 記
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旅日記3. 続リュックの中身